Draw Thingsで、キャラクターイラストの容姿を保ったまま編集できるか試してみた

AI活用術

課題

以前、Mac専用のAI画像生成ツール「Draw Things」を試した記事を書いた。その数時間後、別の場面で運用しているSNS用のキャラクターイラストについて、「今の容姿(髪型・服装・持ち物等)を保ったまま、表情やポーズだけを変えられないか」を試すことになった。すでに採用している基準となるイラストがあり、そこから少しだけ変化を加えたい、という実務的な場面になる。

解決できるようにすること

Draw ThingsのImage-to-Image機能で、キャラクターの同一性を保ちながら変更を加えるには、どのくらいの「強度」(Strength)が適切かを判断できるようにする。

先に結論

参照画像を使わない生成では、髪型・目・耳・服装といった静的な特徴は3回とも安定して再現できたが、「手に特定の小物を持たせる」というポーズ・配置だけは3回連続で同じパターンで失敗した。

一方、参照画像を使うImage-to-Imageでは、強度30〜60はほぼ変化なし、90で表情の変更が反映されつつ同一性は保たれ、100でポーズの変更は反映されたものの、持たせたかった小物が消えるという結果になった。強度は「変化を反映する最小限」に留めるのが良く、上げすぎると参照画像なし生成と同じ弱点が再発する、というのが今回分かったことになる。

この記事でわかること

  • 参照画像なしの生成と、参照画像ありのImage-to-Imageで、それぞれ何が起きるか
  • 変更を反映させるための強度と、同一性が崩れる強度の関係

まず参照画像なしで試した

最初に試したのは、参照画像を一切使わず、テキストの説明だけでキャラクターを再現できるかだった。髪型・目・耳・服装の配色といった特徴は、3回試してもほぼ安定して再現された。

ただし、1点だけどうしてもうまくいかなかった。このキャラクターには「手に特定の小物を持たせる」という決まりがあるのだが、1回目はその小物が手ではなく服の一部に留め具のように描かれてしまった。

こう思う人もいるかもしれない。

「具体的に描写すれば直るのでは?」

2回目は、構図を「手が画面に入るように」変更し、小物を「留め具ではなく指で持つ」ものだと具体的に書き加えた。結果、手は画面に入るようになったが、小物は相変わらず服の一部に留まったまま、逆に手には別の何かが握られていた。3回目は、否定形の指示(留め具として描かないで)をやめ、形状を実物に近い形で描写し直したが、それでも同じ結果になった。

3回とも同じパターンで失敗したことから、これは偶然のばらつきではなく、「顔の近くで小物を持つポーズ」への構図的な偏りが関係していそうだと判断した。静的な特徴(髪型・目・服装の配色)は安定して再現できるのに、特定のポーズ・小物の配置だけがどうしても再現できない、という結果になった。

Image-to-Imageに切り替えた

参照画像なしでは限界があったので、次にDraw ThingsのImage-to-Image機能を試した。すでに採用しているイラストを入力画像として渡し、そこから変更を加える方式になる。

Image-to-Imageには「強度」というスライダーがあり、値が大きいほど入力画像の影響が弱まる(=変更が反映されやすくなる代わりに、元の同一性が崩れやすくなる)という、一般的な画像生成ツールと同じ仕組みだった。

強度30では、何も変わらなかった

まず強度30で、表情を変える指示を含むPromptを試した。結果は、入力画像とほとんど同じに見えた。低い強度では、変更の指示があっても実質的に無視され、入力画像がほぼそのまま再構成される、という想定どおりの挙動だった。

ちなみにこの過程で、もう1つ気づいたことがあった。最初、生成結果を見て「画風や服装のディテールがずれている」と判断しかけたのだが、確認してみると、比較に使っていた既存の説明文書側の記述が、実際に採用しているイラストの内容と食い違っていたことが分かった。つまり、ずれていたのは生成結果ではなく、文書の記述の方だった。これはこの機会に修正した。

「あれ、これは生成の問題じゃないぞ」と気づけたのは、実物の画像と文書の記述を1つずつ突き合わせたからで、思い込みで判断していたら見逃していたと思う。

強度90で、表情は変わったが崩れなかった

強度45・60でも試したが、やはりほとんど変化が見られなかった。強度90まで上げてようやく、明るい表情への変更がはっきり反映された。それでいて、髪型・服装・持ち物といった同一性はほとんど崩れなかった。

これは意外だった。参照画像なしの生成では「自由度が高いほど狙った特徴が再現しにくい」という傾向を感じていたのに、参照画像ありのImage-to-Imageでは、高めの強度でも同一性が保たれやすいという、逆の傾向が出たことになる。

強度100で、ポーズは変わったが小物が消えた

続けて、もっと大きな動き(腕を高く上げるポーズ)を試した。強度90ではまだ変化が反映されず、強度100まで上げて初めてポーズが反映された。

ただし、ここで最初の検証と同じ問題が再発した。ポーズは意図通りになったものの、手に持たせていたはずの小物が、画像から完全に消えていた。

強度100は、入力画像の影響がほぼゼロに近づく設定になる。つまり、参照画像なしの生成にかなり近い状態になっていたわけで、その状態で同じ弱点(小物の配置が再現できない)が出てきたのは筋が通っている。

気づいたこと

  • 参照画像なしの生成では、静的な特徴(髪型・目・服装の配色)は安定するが、特定のポーズ・小物の配置は再現困難な場合がある
  • Image-to-Imageの強度は、低すぎれば変化が反映されず、高すぎれば参照画像なし生成と同じ弱点が再発する
  • 変更の大きさ(表情程度か、大きなポーズ変更か)によって、必要な強度も変わってくる
  • 生成結果に違和感を覚えたときは、「生成側の問題」と決めつけず、比較対象にしている自分の記録・文書の方が古くなっていないかも確認する価値がある

こんな人に向いている

キャラクターイラスト等、同一性を保ちながら細部だけを変更したい人には、Image-to-Imageの強度調整は実用的な手がかりになる。「変化が反映される最小限の強度」を探る、という考え方が使える。

一方、大きなポーズ変更や配置の変更がどうしても必要な場合は、強度を上げるだけでは解決しない可能性がある。今回のように、特定の小物・配置を諦めるか、他の手段(部分編集等)を検討したほうがよさそう。

まとめ

項目内容
結論参照画像なし生成は静的特徴が安定・特定ポーズは不安定。Image-to-Imageは強度30〜60でほぼ変化なし、90で変更反映・同一性維持、100で変更反映・一部の同一性喪失というトレードオフがあった
教訓強度は「変化が反映される最小限」に留める。生成結果への違和感は、生成側だけでなく自分の記録・文書側のズレも疑う
対象読者キャラクターイラスト等、AI画像生成で同一性を保ちながら編集したい人

同じ状況に陥ったときの回避策

  • Image-to-Imageで変更が反映されないときは、まず強度を上げてみる。ただし上げすぎると同一性が崩れる可能性があるため、少しずつ上げて様子を見る
  • 大きな変更ほど高い強度が必要になりやすいが、その分だけ同一性が崩れるリスクも上がる、というトレードオフを意識する
  • 生成結果が期待と違うとき、原因を生成ツール側だけに求めず、比較対象にしている自分の記録・仕様書側が古くなっていないかも確認する

次に読むなら

同じイラストを元に短い動画も作りたくなったら、Draw ThingsのImage-to-Videoで「動かない」出力に出会ったときの切り分け方を先に知っておくと進めやすい。


この記事は、筆者が実際に運営している事業のSNS運用記録(2026年9月13日)を基に、独自調整したAIが下書きを作成し、筆者が事実確認・編集を行った上で公開しています。

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