『前と同じはず』の動画生成が、実は別の方式だったと気づいた話

AI活用術

課題

AIで短い動画を作っていて、「前回と同じくらいの品質になるはず」と思って進めていたら、実際には前回と違う生成方式を使っていた、ということに気づかないまま作業を続けてしまうことがある。今回、まさにこの状況に陥った。

解決できるようにすること

期待した結果と実際の結果が食い違ったとき、「やり方自体が前提から違っていないか」を確認できるようにする。あわせて、AIの動画生成モデルに、指示だけでは直しきれない癖があると分かった経緯も紹介する。

先に結論

以前作った動画を基準(ベンチマーク)にして、同じくらいの品質になるだろうと考えて別の動画を作っていたら、明らかに見劣りする結果になった。原因を調べたところ、そもそも前回と今回で、生成の方式自体が違っていたと判明した。方式を前回と同じものに揃え直すと、品質はすぐに改善した。

その後、「特定の仕草をしないでほしい」という否定的な指示を試したところ、動画の途中では効果があったが、動画の最後だけはどうしても同じ挙動が起きてしまう、という別の癖も見つかった。

この記事でわかること

  • 「前と同じはず」という思い込みが、生成方式の違いという見落としにつながることがある
  • AI動画生成の否定指示が、どこまで効いてどこから効かなくなるか

「同じくらいの出来になるはず」が、そもそも違っていた

以前作った動画を基準に、別の場面用の短い動画を作っていた。ところが、出来上がった結果を見ると、明らかに見劣りする仕上がりだった。

こう思う人もいるかもしれない。

「単に運が悪かった、もう一回試せば直るのでは?」

そう考えて調べ直したところ、もっと根本的なことが分かった。以前作った動画(基準にしていたもの)と、今回作業していた動画は、そもそも生成の方式自体が違っていた。一方は1枚の画像と自由な文章の動作指示で作る方式、もう一方は開始と終了の2枚の画像の間を埋めさせる方式で、この2つはこれまで一度も直接比較されていなかった。

「え、そもそも別物だったのか」というのが正直な感想だった。同じくらいの結果になると思い込んでいたが、比較の前提自体が崩れていたことになる。

弱点は、既に記録されていた

調べを進めると、品質が悪かった方の方式には、手や指の形状が崩れる・ぼやけるという弱点が、以前の検証で既に見つかっていたことも分かった。「知らなかった」わけではなく、「気づいていなかった/思い出せていなかった」だけだった、ということになる。

方式を揃え直したら、すぐに改善した

そこで、基準にしていた動画と同じ方式(1枚の画像+自由記述の動作指示)で、条件(設定値・乱数の種)も揃えて作り直してみた。結果は、二重像のような乱れも見られず、細部の一貫性も良好なものになった。

方式を揃えるだけで、これだけはっきり結果が変わるとは思っていなかった。

「しないでほしい」が効くところと、効かないところ

方式が定まったところで、次に試したのが「特定の仕草をしないでほしい」という否定的な指示だった。動画の途中の場面では、指示通りその仕草が起きなくなった。

ところが、動画の終わり際になると、指示とは無関係に、毎回同じような挙動(目を閉じる)が起きてしまう。これは指示した仕草とは別のもので、今回試した否定的な指示では解消しなかった。

「途中は言うことを聞いてくれるのに、最後だけは聞いてくれない」という、なんとも人間くさい癖のように感じられた。さらに踏み込んで、動画の最後のフレームだけを名指しした、より強い指示も試そうとしたが、こちらは無料で使える利用枠を使い切ってしまい、この回では確認できなかった。実装や指示の書き方の問題ではなく、単純に利用枠の制約だった。

気づいたこと

  • 期待した結果と実際の結果が食い違ったときは、「やり方自体が前提から違っていないか」を疑ってみる価値がある
  • 一度見つけた弱点は、思い出せる形で記録に残しておかないと、後で同じ落とし穴にまた気づかされることになる
  • AI動画生成の否定的な指示は、動画の途中には効いても、決まった終わり方の癖までは打ち消せないことがある
  • 無料の利用枠には限りがあり、検証の途中で使い切ってしまうこともある。これは実装の不具合ではなく、単なる制約として切り分ける

こんな人に向いている

AI動画生成やAI画像生成を試している人で、「前と同じようにやったはずなのに結果が違う」と感じたことがある人には、方式・条件の前提を疑ってみる価値がある、という点が参考になる。

一方、「AIに否定的な指示さえ出せば、望まない挙動を完全に消せる」と期待している人には、今回のように、指示が効く範囲と効かない範囲があるという現実を知る材料になる。

まとめ

項目内容
結論「前と同じはず」と思っていた動画生成が、実は生成方式自体が違っていた。方式を揃え直すと品質はすぐ改善した。否定的な指示は動画の途中には効くが、終わり方の癖までは打ち消せなかった
教訓期待と結果が食い違ったら、やり方の前提自体を疑う。見つけた弱点は思い出せる形で記録しておく
対象読者AI動画生成・画像生成を試している人、期待と結果の食い違いに悩んでいる人

同じ状況に陥ったときの回避策

  • 「前と同じくらいの結果になるはず」と思ったときは、本当に同じ方式・同じ条件で作業しているかを確認する
  • 見つけた弱点は、後から思い出せる形で記録に残しておく
  • AIへの否定的な指示は、効く範囲(途中の挙動)と効きにくい範囲(決まった終わり方の癖等)があると想定しておく
  • 無料の利用枠を使う検証では、枠切れも起こり得ると想定し、実装側の不具合と区別する

この記事は、筆者が実際に運営している事業のSNS運用記録(2026年9月12日)を基に、独自調整したAIが下書きを作成し、筆者が事実確認・編集を行った上で公開しています。

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