Sakana Translateを3機能で試した。Google翻訳との違いは?

SakanaChat

課題

AI翻訳が自然に見えても、そのまま取引先へ送ってよいのか判断しにくい。別の翻訳Toolと違う結果が出ると、どちらを信じればよいかも迷ってしまう。

解決できるようにすること

Sakana Translateの翻訳・添削・質疑を順番に使い、意味、丁寧さ、Toneを確認してから訳文を選べるようにする。

先に結論

Sakana Translateは、最初の英訳だけを比べるとGoogle翻訳より自然とは限らなかった。

今回の架空メールでは、Google翻訳の方が簡潔で自然なビジネス英語になった。一方、Sakana Translateは翻訳後に添削と質疑へ進み、「なぜこの表現なのか」「もっと柔らかく言えないか」まで同じ画面で確認できた。

「Sakana Translateなら一発で正解」という話ではない。最初の訳文を採用する前に、自分で違和感を見つけて掘り下げるところまで含めると役立つToolだった。

Sakana Translateで何ができる?

Sakana AIは2026年7月6日、Sakana ChatへSakana Translateを追加した。日本語・英語・中国語の双方向翻訳に対応し、「翻訳」「添削」「質疑」の3機能を無料で提供すると案内している。

公式発表では翻訳は最大約5,000字と説明されていた。しかし、2026年8月13日に未ログインで開いた実画面は0/2,000と表示された。仕様変更なのか、未ログイン時だけの制限なのかまでは確認できていない。今使える文字数は、その都度入力画面で確認しておきたい。

また、Sakana ChatのFAQによると、利用地域は日本国内に限られる。入力と出力がモデルの学習・改善へ使われる場合もあるため、今回は設定画面で「Sakana AIのモデル改善に協力する」を「許可しない」へ変更し、実在しない展示企画の文面だけを使った。

まず日本語を英語へ翻訳してみた

入力したのは、興味はあるものの来月の実施は難しく、再来月以降へ変更できないか相談する架空のメールになる。

先日は新しい展示企画についてご説明いただき、ありがとうございました。社内で検討したところ、内容にはとても興味があるものの、来月中の実施は少し難しそうです。勝手なお願いで恐縮ですが、再来月以降の日程も含めてご相談させていただけないでしょうか。

Sakana Translateの出力はこちら。

Thank you very much for explaining the new exhibition project the other day. We discussed it internally and are very interested in the content, but it seems a bit difficult to implement within next month. I know this is a rather forward request, but would it be possible for us to discuss including dates from the month after next onward?

展示企画への関心と、断るのではなく時期を相談したい意図は残っている。I know this is a rather forward requestも、「勝手なお願いで恐縮ですが」を強い自己否定にせず伝えようとしていた。

ただ、including dates from the month after next onwardは少し直訳っぽく感じる。「お、意味は通る。でも、このまま送るのは一度確認したい」という結果だった。

添削は文法だけでなく、用途まで説明した

次は、あえて不自然な英文を入力した。

Thank you for explain the new exhibition plan to us. We are very interesting in it, but doing it in next month looks little difficult. I am sorry for my selfish asking, but can we consult about schedule after the month after next?

添削結果では、Thank you for explainvery interesting in itなどの不自然さが指摘された。画面にはToneが「ニュートラル」、自然さが「ほぼ自然」と表示され、次の修正案が出た。

Thank you for explaining the new exhibition plan to us. We are very interested in it, but implementing it next month seems a bit difficult. I’m sorry for the somewhat selfish request, but could we discuss the schedule sometime after the month after next?

文法上の問題は直っている。日程調整を柔らかくお願いするビジネスメールに向く、という用途の説明も付いた。

一方で、somewhat selfish requestにはまだ直訳感がある。「自然さは“ほぼ自然”と出ているけど、本当に取引先へ使う?」という疑問が残った。ここで役立ったのが3つ目の質疑だった。

質疑で「もっと柔らかく」を聞いてみた

添削結果に続けて、次のように質問した。

この英文は取引先へのメールとして丁寧すぎませんか。「勝手なお願いで恐縮ですが」をもう少し自然で柔らかく伝える表現を2つ挙げ、それぞれのニュアンスの違いを日本語で説明してください。

回答では、元の英文は丁寧すぎるほどではないと説明した上で、次の2案が提示された。

  1. I know this is a bit of a favor, but …
  2. If it’s not too much trouble, …

1つ目は、相手に負担をかけるお願いだと軽く認める表現。2つ目は、「迷惑でなければ」と相手への配慮を強める表現として説明された。

添削案を見ただけでは残った違和感を、その場で質問して別案へ変えられた。「翻訳Toolと辞書を行き来しなくてよい」という公式説明は、今回の実践でも確認できた。

Google翻訳と同じ文を比べた

同じ日本語をGoogle翻訳へ入力した結果はこちら。

Thank you for explaining the new exhibition proposal the other day. After discussing it internally, we are very interested in the concept; however, implementing it next month appears to be somewhat difficult. I apologize for the inconvenience, but could we perhaps discuss scheduling it for the month after next or later?

今回の1文では、Google翻訳の方が簡潔で自然に読めた。特にscheduling it for the month after next or laterは、Sakana Translateのincluding dates from...より意図を追いやすい。

ただし、Google翻訳の通常画面で今回確認できたのは訳文までだった。なぜI apologize for the inconvenienceを選んだのか、別の表現なら距離感がどう変わるのかという説明は出ていない。

観点Sakana TranslateGoogle翻訳
意味関心を示しつつ時期変更を相談する意図を保持同じ意図を保持
丁寧さ依頼の遠慮をforward requestで表現相手への迷惑を詫びる表現へ変換
Tone丁寧だが一部に直訳感が残った簡潔で自然なビジネス文になった
説明添削と質疑で理由や別案を確認できた今回の通常画面では訳文のみ確認した

これは翻訳品質全般の順位ではない。公開可能な架空文1件を、2026年8月13日に比較した結果になる。文章の種類や言語が変われば、結果も変わり得る。

AI翻訳をそのまま採用しない4つの確認

今回の実践から、Tool名に関係なく次の順番で確認すると使いやすかった。

  1. 原文の目的を一文で決める
  2. 意味が追加・削除されていないか確認する
  3. 丁寧さと相手との距離感を質問する
  4. 違和感がある表現は、理由と代替案を出してもらう

今回なら、目的は「断ること」ではなく「関心を示しながら時期変更を相談すること」だった。この目的が残っているかを先に見ると、単語ごとの正しさだけに引っ張られにくい。

依頼文は次の形で使える。

この訳文について、原文の目的が保たれているか確認してください。意味の追加・削除、丁寧さ、相手との距離感に分けて説明し、違和感のある表現があれば代替案を2つ示してください。

Sakana Translateが向く人

Sakana Translateが向いているのは、訳文を得るだけでなく、表現の違いを日本語で理解しながら選びたい人になる。英文メールを作る初心者や、「文法は合っていそうだけどToneが不安」という場面と相性がよい。

反対に、とにかく短時間で自然な訳文を1つ得たいだけなら、今回の文ではGoogle翻訳の方が素直だった。Sakana Translateを使うなら、翻訳だけで終わらず、添削と質疑まで使う価値がある。

使う前に確認したい注意点

  • 2026年8月13日の未ログイン画面では上限が2,000字だった
  • 日本国内からの利用に限られる
  • 入出力がモデル改善に使われる場合があるため、設定を確認する
  • オプトアウトしても、安全性や品質評価などの目的で確認される場合がある
  • 自分や第三者の個人情報、機密情報は入力しない
  • AI翻訳は誤る可能性があり、重要な文面は別の情報源や英語に詳しい人でも確認する

まとめ

Sakana Translateを実際に使ってみると、最初の翻訳が常に他Toolより自然という結果ではなかった。しかし、添削と質疑を同じ文脈で続けられるため、「なぜこの表現なのか」を確認しながら選び直せた。

翻訳AIで大事なのは、最初に返った文章を正解扱いしないこと。意味、丁寧さ、Toneを分けて確認し、違和感を質問へ変える。Sakana Translateの3機能は、その確認手順を1つの画面で進めたい人に向いている。

公式情報


この記事は、2026年7月6日の公式発表と2026年8月13日の実践記録を基に、独自調整したAIが下書きを作成し、筆者が事実確認・編集を行った上で公開しています。

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