課題
Claudeで、スライドや資料のデザインを作れる「Claude Slides」「Claude Design」「Claude Docs」が話題になっている。気になるのは、無料版でも使えるのかどうか。
ところが、公式の説明を2か所読むと、書いてあることが違っていた。どちらを信じればいいのか分からないまま有料プランを検討するのは、ちょっともやもやする。
解決できるようにすること
Claudeの無料版で、スライドや資料を作りたいときに「何ができて、何ができないか」を判断できるようにする。公式の2つの説明を並べたうえで、無料版の実際の画面で何が見えたかを区別してまとめる。
先に結論
Claudeの無料版でも、普通の会話から3枚のスライドは作れた。ただ、PowerPointへの書き出しは選べず、デザインシステム(色やフォントをそろえる仕組み)は「このプランでは使えない」と表示された。
Help記事の機能表と照らし合わせると、無料版で作れたのは会話の中で作る「アーティファクト」で、Claude SlidesなどのTemplate機能ではない可能性が高い。PowerPoint出力やデザインのそろった資料が必要なら、今のところ有料プランの機能と考えておくのが安全になる。
この記事でわかること
- 公式の2つの説明で、無料版の扱いがどう違っていたか
- 無料版の画面で、スライド作成・書き出し・Templateの入口がどう見えたか
- 「スライドが作れる」と「Template機能が使える」を分けて判断するポイント
ここで、こう思う人もいるかもしれない。
「スライドが作れたなら、Claude Slidesが無料で使えたってことでは?」
結論から言うと、そうとは言い切れなかった。作れたものと、Help記事が説明するClaude Slidesでは、書き出せる形式も入口も違っていた。この記事では、その違いを順番に確かめていく。
公式の説明が2か所で食い違っていた
まず、2026年9月16日のRelease notes(更新履歴)には、次のように書かれていた。
Artifacts, including Claude Design, Claude Slides, and Claude Docs, are available on every plan, including Free.
素直に読むと「無料版も含めて全プランで使える」になる。
一方、アーティファクトの使い方を説明するHelp記事には、こう書かれていた。
Templates (Claude Design, Claude Slides, and Claude Docs) are in beta on paid plans only.
こちらは「有料プラン限定のBeta」。同じページの機能表でも、「会話の中でアーティファクトを作る」は無料版を含む全プランに付いている一方、「Templateから始める(Design・Slides・Docs)」は無料版だけ外れていた。
どちらの説明が今の画面に近いのか、文章だけでは決められない。そこで、無料版の画面で直接確かめることにした。
無料版の設定画面には、Template専用のスイッチが無かった
今回使ったのは、個人のClaude無料版アカウント。画面には「Freeプラン」と表示され、既定のモデルはSonnet 5.5だった。
最初に、設定の「機能」を開いた。「ビジュアル」の欄にあったのは、「Artifacts」(オンのまま操作できない表示)と「AI搭載のアーティファクト」(オフ)の2つだけ。Design・Slides・Docsを個別にオンにするスイッチは見当たらなかった。設定は何も変えていない。
「デザインシステム」は、このプランでは使えないと表示された
次に、入力欄の「+」メニューを開いた。項目の中に「デザインシステム」があり、カーソルを合わせると次の表示が出た。
Design systems aren’t available on your plan.
その下の「New design system」も押せない表示になっていた。

Help記事では、Templateは入力欄の「Output」から選ぶか、Artifactsタブから選ぶと説明されている。でも、無料版の入力欄に「Output」という選択肢は見当たらなかった。
普通の会話でスライドを頼むと、3枚のスライドはできた
ここで、架空の題材でスライドを頼んでみた。
架空の町「みどり町」の町立図書館で開く、週末の読み聞かせイベントを紹介するスライドを3枚作ってください。
しばらく待つと、会話の横に3枚のスライドが表示された。「前へ」「次へ」でめくれて、1枚目には「週末 読み聞かせ会」の案内がきれいに並んでいた。
スライドを作ること自体は、無料版でもできた。
ただ、生成中の表示は「Create 3-slide HTML deck for read-aloud event」。HTMLで作ったスライド、という表示になっていた。
書き出し先にPowerPointが無かった
右上の「エクスポート」を開くと、選べたのはHTML・Markdown・PDFの3つ。PowerPointは無かった。

さらに、エクスポート画面には「このアーティファクトは共有できませんが、コピーをエクスポートできます」と表示されていた。
Help記事では、Claude Slidesは「PowerPointまたはPDFに書き出せる」と説明されている。今回できたスライドは、ここが違っていた。
念のため、スライドではなく文書でも試した。同じ架空の題材で「参加者向けの案内文書を一枚程度の文書として作ってください」と頼むと、案内文書のアーティファクトができた。こちらも「エクスポート」で選べたのはHTML・Markdown・PDFの3つで、Wordは無かった。

ちょっと引っかかったのは、回答の最後に「PDFやWord形式にしたい場合」は対応できる、と書かれていたこと。書き出しメニューにWordは無いのに、回答ではWordにできると案内される。Wordで受け取りたいときは、メニューに出る形式と回答の案内が一致しているか、自分の画面で確かめたほうがよさそう。
Artifactsタブにも、Templateの入口は無かった
最後に、サイドバーの「Artifacts」から「新規アーティファクト」を開いた。選べたのは次の7つ。
- アプリとウェブサイト
- ドキュメントとテンプレート
- ゲーム
- 生産性向上ツール
- クリエイティブプロジェクト
- クイズ・アンケート
- 新規作成
Design・Slides・Docsという名前のTemplateは、ここにも出てこなかった。

無料版で作れたのは「会話の中のアーティファクト」だった可能性が高い
ここまでを並べると、次のようになる。
| 確認したこと | 無料版の画面 | Help記事のClaude Slidesの説明 |
|---|---|---|
| 入口 | 入力欄に「Output」なし、ArtifactsタブにTemplateなし | 「Output」かArtifactsタブから選ぶ |
| デザインシステム | 「このプランでは使えない」表示 | 色やフォントをそろえられる |
| 書き出し | HTML・Markdown・PDF(スライド・文書とも) | PowerPoint・PDF |
Help記事の機能表では、無料版でも「会話の中でアーティファクトを作る」ことはできる。今回の3枚のスライドは、この「会話の中のアーティファクト」として作られたと考えると、入口・書き出し形式・デザインシステムの表示がすべてつじつまが合う。
ただ、これは画面とHelp記事を突き合わせた分析で、Anthropicが「無料版のスライドはTemplate版ではない」と明言しているわけではない。Release notesの書き方とは食い違ったままなので、今後どちらかの説明が更新される可能性もある。
判断のポイントは「スライドが作れるか」ではない
無料版でClaudeにスライドを頼むかどうかは、次のように考えると迷いにくい。
- 社内向けの簡単な説明や、ブラウザで見せるだけの資料なら、無料版のアーティファクトでも形にはなる
- PowerPointで受け取りたい、あとで直接スライドを編集したい、色やフォントをそろえたいなら、Template機能が要る。今回の画面では、無料版では使えなかった
- 公式発表だけを読んで「無料で全部使える」と判断せず、自分の画面で「Output」やデザインシステムの表示を確認する
今回は確認できなかったこと
今回の確認は、無料版アカウント1つ、2026年10月2日時点の画面に限られる。次の点は結論に含めていない。
- 有料プランで、実際にTemplateを選んだときの画面や書き出し形式(Help記事の説明として紹介した)
- ほかのアカウントや地域、今後の更新で表示が変わるかどうか
- 「AI搭載のアーティファクト」をオンにした場合の違い(設定は変えていない)
まとめ
Claudeの無料版でも、会話からスライドは作れた。ただ、PowerPointへの書き出しやデザインシステムといった、Claude SlidesなどのTemplate機能は、今回の画面では使えなかった。
公式発表は「無料版を含む全プラン」と書き、Help記事は「有料プラン限定」と書いている。迷ったときは、どちらかの文章を信じ切るより、自分の画面で入口と書き出し形式を見るのが一番確実だった。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 結論 | 無料版でも会話からスライドは作れたが、PowerPoint出力・デザインシステム・Templateの入口は無かった |
| 対象Plan | 会話の中のアーティファクトは全プラン。Template(Design・Slides・Docs)はHelp記事では有料プラン限定 |
| 確認日 | 2026-10-02(無料版、Web、Windows) |
同じ状況に陥ったときの回避策
- 公式の説明が食い違うときは、Release notesだけでなくHelp記事の機能表も確認する
- 無料版で試すなら、入力欄の「Output」の有無と、エクスポートにPowerPointがあるかを見る
- PowerPointで受け取る必要がある資料は、無料版で作れる前提で予定を組まない
Claudeの無料版と有料版の違い全体は、以前に書いたClaude Proは必要?無料版との違いと課金すべき人を解説でもまとめている。
公式情報
この記事は、2026年9月16日の公式発表と2026年10月2日の実践記録を基に、独自調整したAIが下書きを作成し、筆者が事実確認・編集を行った上で公開しています。

