課題
AIで作った画像や、記事一覧から自動生成したページをGitへ追加し続けていると、気づかないうちにGitリポジトリの履歴が重くなることがある。
「大事なものは全部Commitしておけば安心」と考えがちだが、再生成できるファイルと、失うと作り直せない資料を同じように扱うと、後から整理が難しくなる。
解決できるようにすること
AIを使う開発やコンテンツ制作で増えるファイルを、Gitへ残すべきものと、別の置き方を考えるべきものに分けられるようにする。
先に結論
今回、Gitリポジトリの実サイズは505MBまで増えていた。最大の要因は、記事一覧ページの生成HTMLを、更新のたびに丸ごとGitへ記録していたことだった。
一方、実践用のスクリーンショットやAI生成画像は、同じように容量を使っていても、作り直せない一次資料だった。
この2種類を分けた。
- 記事データから再生成できる一覧ページは、Git管理から外した
- スクリーンショットや生成画像は削除せず、Git LFSへ移した
この記事でわかること
- Gitが重くなったとき、最初に見るべき「ファイルの性質」
- 履歴を書き換える前に、最低限そろえたい安全策
505MBの原因は、画像そのものではなかった
最初にGitリポジトリ全体を調べると、.gitの実サイズは505MBあった。
AI生成画像が主因にも見えるが、履歴上のファイルをサイズごとに集計すると、最大要因は別だった。記事一覧を表示するためのHTMLだった。
このHTMLは、記事の状態が変わるたびに、画像を埋め込んだページ全体を再生成していた。1ファイルの現在サイズだけを見ると見落としやすいが、109版を履歴へ残した結果、履歴上では約853MB相当になっていた。
「今のファイルがそこまで大きくないなら大丈夫」とは言い切れない。毎回丸ごと生成し直すファイルは、履歴の中で何度も同じ種類の容量を使う。
まず「もう一度作れるか」で分けた
ファイルを整理するとき、容量だけで削除候補を決めると危ない。今回は、次の2つに分けた。
| 種類 | 今回の例 | 扱い |
|---|---|---|
| 再生成できる派生物 | 記事データから作る一覧ページHTML | Git管理から外す |
| 作り直せない一次資料 | 実践時のスクリーンショット、AI生成画像 | 削除せずGit LFS(大きなファイルを別枠で管理する仕組み)へ移す |
一覧ページは、元になる記事データが残っていれば再び作れる。履歴に全版を残しておく価値は低かった。
一方、実際に操作した画面のスクリーンショットや、その時点で採用した生成画像は、同じ条件で再び作れるとは限らない。「容量が大きいから消す」ではなく、保存場所を変える判断にした。
こう思う人もいるかもしれない。
「画像も全部生成し直せるなら、Gitから外してしまえばいいのでは?」
同じ生成指示を使っても、AI生成の結果は毎回同じとは限らない。さらに、実践中の画面や比較用の画像は、その時点で何を確認したかを示す記録でもある。後から必要になったときに困らないよう、保持する方を選んだ。
履歴を書き換える作業は、先に戻れる状態を作った
現在のGit管理から外すだけでは、過去の履歴に残った大きなファイルは小さくならない。
今回は、履歴から再生成可能なHTMLを除外し、画像をGit LFSへ移す対応を行った。この種の移行は履歴を書き換え、共有先との整合を変える可能性がある。
そこで、先に次を確認した。
- 現在の履歴を別の場所と別Branchへ退避する
- 移行後、画像ファイルのHashを移行前後で全件比較する
- Git管理されるファイル一覧が、想定した変更以外で変わっていないか確認する
- 記事一覧を作る処理を動かし、記事制作の流れが壊れていないか確認する
- 強制Pushを含む最後の操作は、利用者本人が実行する
ここを省くと、「容量は減ったが、必要な画像や履歴を失った」という別の事故になりかねない。
容量は減ったが、バックアップは残した
対応後、新しく取得したGitリポジトリの.git実サイズは約14MBになった。容量だけを見ると、505MBから約97%減ったことになる。
ただし、これで直ちにバックアップを消すことにはしなかった。LFSへ移した画像を含む記事制作や公開の流れを数回運用して、問題がないと確認できるまでは保持する。
「移行が完了した」と「移行後の運用が安定した」は別の完了条件になる。ここを分けておくと、後から戻る余地を残せる。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 結論 | Gitを重くする生成物は、再生成可能な派生物と一次資料を分けて扱う |
| 教訓 | 容量ではなく、作り直せるか・記録として必要かで保存先を決める |
| 対象読者 | AI生成画像や自動生成ページをGitで管理している人 |
同じ状況に陥ったときの回避策
- まず履歴全体で、どのファイルが容量を使っているかを調べる
- 自動生成ファイルは、元データから再生成できるかを確認する
- スクリーンショットやAI生成画像は、削除前に一次資料かどうかを確認する
- 履歴を書き換える作業は、復旧用のコピーと内容照合を先に用意する
- 移行直後にバックアップを消さず、普段の作業が数回通るまで待つ
この記事は、筆者が運営するAI活用記事制作プロジェクトの運用記録(2026年9月20日)を基に、独自調整したAIが下書きを作成し、筆者が事実確認・編集を行った上で公開しています。

